令和5年度 入学式が挙行されました
佐野日本大学短期大学の令和5度入学式が、4月4日(火)に挙行されました。
式典には、日本大学の学長である酒井健夫先生や、佐野市長である金子裕様など、多くのご来賓の方々にご出席いただきました。
【日本大学学長 酒井 健夫先生 祝辞】
本日、ここに令和5年度佐野日本大学短期大学の入学式が挙行されるに当たり、日本大学を代表して新入生の皆さんにお祝いの言葉を申し上げます。
新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。皆さんは過去3年間にわたり、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、勉学や課外活動に大きな制約を受けたことと思います。そのような状況にあっても、皆さんは、たゆまぬ努力によって、本学入学を果たされました。御努力をたたえ、心からお祝い申し上げます。
保護者の皆様方におかれましても御入学を心からお祝い申し上げるとともに、本学の教育方針を御理解いただき、御協力、御支援を賜りますようお願い申し上げます。
日本大学は、数年にわたり不祥事が続きましたが、昨年7月に、林真理子理事長とともに私が学長に就任し、新体制が発足いたしました。現在、社会からの信頼回復に向け、学内外の声に耳を傾けながら「教学優先」の再生・復興のため、「日本大学ルネサンス計画」に、スピード感をもって取り組んでおります。新入生の皆さんは、全力で勉学や課外活動に励み、学生生活を過ごしてください。
さて、本学は、日本大学の教育理念である「自主創造」、すなわち「自らが勉強し、自らが物事に取り組み、自らが道をひらく」という自律の精神の下に、顕著な実績を積み重ね、地域に根ざした校風と社会に誇れる伝統を築いてきました。新入生の皆さんは、この恵まれた環境で、知識を学び、感性を磨き、体と心を鍛えてください。皆さん 一人一人が輝く人生を歩み続け、社会に貢献できる人材となる大きな可能性を持っています。ぜひ本学でたくましく成長し、将来に向けての土台を築いてください。
新入生の皆さんが充実した学生生活を過ごすために、私は次の3つのことを申し上げます。まず、第1として、本学で学ぶ目的意識を明確に持ってください。「学校」、すなわち 「スクール」の語源は古代ギリシャ語の 「スコレー」であり、この言葉には「ひまな時間」という意味があるそうです。 皆さんは学校で勉学に専念できる特権を与えられています。ですから、皆さんはそれに応えて学生生活に取り組んでください。ただし、取り組んでいただきたいのは、勉学だけではありません。皆さんは、これから始まる長い人生の助走路、いわば準備段階にあるわけです。自分が将来どのような人物になり、何をしたいのかを真剣に考え、将来の方向を固めなければなりません。そのためにも、本学で幅広い知識や教養、社会の実情を学んで目標を定めてください。
第2として、音楽でもスポーツでも文化活動でも結構です。勉学以外に熱中できるものを持ってください。感性豊かなこの時期に情熱を傾けられるものを持ち、取り組んでください。それによって幅広い人間が形成でき、自身の可能性が広がります。本学では、サークル活動なども充実しておりますので、皆さんが相互に刺激し合い、潜在力と個性を伸ばし、自主性と協調性、更には責任感を養い、 精神的に強くなってほしいと願っています。
第3として、教員との絆を大切にし、仲間と交わり親友を作ってください。特に学生時代にできた親友は、生涯の友となります。楽しい時はもちろん、辛い時や悲しい時、その気持ちを友人と分かち合えるはずです。
さて、日本大学は明治22年、 明治政府の初代司法大臣であった学祖山田顕義先生らが、日本の歴史・文化・習慣を踏まえた法学を教育・研究する学校が必要であると考えて創立した日本法律学校を前身としています。その後も、「建学の 精神」を継承しながら、各時代の社会状況や学術の進展に果敢に挑戦して、現在では文系・理系・医歯薬系と幅広い学問領域に及ぶ、 世界でも有数の規模を誇る総合大学へと発展しました。さらに、全国にある付属校とも強い連携と協力の 下、人間力ある日大人の育成に力を入れています。大学の卒業生は120万人を超え、日本はもちろん世界の各地で、あらゆる分野で活躍しています。皆さんは、本日から 日本大学の付属である本学の学生であります。学祖山田先生と日本大学の発展の歴史を知り、「自主創造」の精神について学んでほしいと思います。そのことが心豊かな学生生活を送る上で、大いに役立つと確信しています。
これからの皆さんの人生がどのように発展していくかは、皆さんの本学での過ごし方次第です。結びに皆さんが有意義で充実した学生生活を送られることを祈念し、私の祝辞といたします。
令 和 5 年 4 月 4日
日 本 大 学 学 長
日本大学短期大学部学長
酒 井 健 夫
【佐野日本大学短期大学学長 小山 裕三先生 式辞】
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
佐野日本大学短期大学を代表し、皆さんのご入学を心からお祝い申し上げ、そして、歓迎いたします。
また、皆さんを長年支えてこられたご家族や関係者の皆様に対し、心よりお祝いを申し上げます。
本日は日本大学より酒井健夫学長先生、また、佐野市長の金子 裕様のご臨席を賜り、このように盛大な入学式を挙行できますことに厚く御礼申し上げます。
私たち教職員は今、これから皆さんを社会に貢献できる一人前の人材に育てなければならないという、その責任感、使命感に身の引き締まる思いに包まれています。皆さんも、どうか、今日の良き日の感動を忘れずに、夢の実現に向け、不断の努力をしていただきたいと思います。
さて、本日、皆さんが学園生活をスタートするにあたり、佐野日本大学短期大学がどのような学校であるかについて、お話しいたします。
本学は平成2年に佐野女子短期大学として開学し、幾多の改革を重ね、平成29年より日本大学付属の短期大学、佐野日本大学短期大と校名を変更し、現在に至っています。今年で開学33年目を迎えます。
そして、本学は日本大学の自主創造の理念を礎とした「想う人、考える人、行う人を創る」という教育理念を掲げています。今後ますます複雑化、多様化する社会に対応できるよう、専門的知識と技能を身につけ、これからのグローバル化社会に必要な、教養豊かな人材を育成することを目的とするものです。
本学は「総合キャリア教育学科」という、全国的にも珍しい単一学科を持つ短期大学です。この学科の中には、これからの社会で必要とされる8つの専門フィールドを設けており、端的に申し上げるなら、「社会と調和した総合大学的な短期大学」、と言うことができます。このフィールド構成は他の短期大学では見られないもので、夢多き学生の皆さんに、多彩な学びを提供できることが、特長の一つです。
各フィールドでは、専門分野を学び、さらに様々な実習や就業体験を積み上げ、実社会で役立つ即戦力を身に付けることができます。
そして何といっても本学が誇れる大きな特長は、フィールドの枠を超えた学びや資格取得ができることです。学生の皆さんのこれからの長い人生において、一つの専門分野だけではなく、将来のキャリアアップに必要な他の分野をプラスαで学んでおくことは、必ず財産になると考えます。自分らしく、力強く生きていくために幅広い学びを得ることを期待します。
本学では、学生から意見を聞き、今年度は『創ろう「未来の自分」専門分野+αを学ぶ』を学生・教職員の目標に掲げ、カリキュラムを組んでいます。ぜひ本学での2年間で、他の大学では経験できない多彩で柔軟な学びを、個性豊かにデザインしてください。
ここ3年間、皆さんはコロナ禍で大変な時期を過ごされました。急激な社会環境の変化で、皆さんの生活も制限されることが多く、不完全燃焼だったこともあるかと思います。
これからの2年間は本学において充実した学園生活を、存分に過ごしていただきたいと思います。
ここで、私から皆さんにお願いがあります。
一つは、この短期大学の2年間で、より多くの出会いを作ってほしいということです。
短期大学では、自分と違う考えを持った様々な人との出会いがあります。そのような友人との交流は、皆さんご自身を大きく成長させます。そして、生涯に亘るかけがえのない友に巡り会えるかもしれません。
二つ目は、課外活動にも力を入れてほしいということです。
皆さんは今、青春の真っただ中にあります。これからの人生の礎をつくる大切な時でもあります。そのためにも、皆さん自身が学業以外に、例えばボランティア活動やサークル活動、学友会活動、アルバイトなど、何か自分にプラスになる活動に力を入れ、社会体験を積みながら自分を鍛え、磨いてほしいと思います。
私たちは夢多き新入生の皆さんのこれからの2年間を全力で応援し、そして卒業後も継続的に支援していく所存です。
最後になりますが、ここで新入生の皆さんに吉田松陰先生のお言葉を送りたいと思います。吉田松陰先生は、幕末の時代に活躍した思想家・教育家として知られています。「松下村塾」では、明治維新で活躍した志士に大きな影響を与えました。日本大学の学祖である山田顕義先生もその一人でありました。
「 夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。」
真剣の前に不可能はありません。
2年後の皆さんの成長した姿に期待し、式辞といたします。
令 和 5 年 4 月 4日
佐野日本大学短期大学学長
小 山 裕 三